令和3年(2021年)の最低賃金額の引き上げについて、改定状況が確定しました。
今年度の引き上げ幅は、全国平均の引き上げが概ね「28円」となり、この引き上げ額は、過去最高のものとなっています。
今回の最低賃金の引き上げにより、北海道・東北エリアの最低賃金は、北海道・889円、青森県・822円、岩手県・821円、秋田県・822円、宮城県・853円、山形県・822円、福島県・828円となりました。この金額が、令和3年10月1日以降、地域ごとに順次発効されます。
今年は大幅な賃金引き上げとなりましたが、コロナ禍の影響も踏まえつつ来年・再来年も同様(据え置きや数円程度の上昇幅ではないという意味です)の引き上げが行われる可能性があります。その理由は、最低賃金の平均(「全国加重平均」で2021年は930円となっています)について1,000円を目標にするという政府の方針があるからです。また、労働者側の一部などからは全国で最低賃金を1,000円にしていくほうがいいという意見も出ており、実際には段階的であったとしても賃金はここ数年上昇傾向にあるといえます。
今年の上昇幅の大きさは、去年の据え置き回答となった反動も大きいと思われますが、今後も動向に注意していくことが必要になると思われます。最低賃金が上昇すると、人件費が増加し、それに見合った分の利益を上げていく(最低賃金上昇分の利益を増大させる)ことが求められます。中小企業においては、少数精鋭の人員で利益を求めていくことになりますので、採用計画や人材育成も含めて経営を考え、生産性を向上していく必要があるでしょう。
当事務所では、事業運営・経営等についてのコンサルティング業務も承っておりますので、お困りごとがございましたら、どうぞお気軽にご相談くださいませ。