カスタマーハラスメント(カスハラ)とは、顧客や取引先などから受ける悪質・不当な注文や要求のことで、著しい迷惑行為であり、ハードクレームと言われることもあります。金銭等の要求だけにとどまらず、謝罪の著しい強要や土下座の要求、「顔や名前をネットに晒すぞ!」などの脅迫まがいの暴言、誹謗中傷、長時間の𠮟責による拘束など、様々な迷惑行為があり、最近はそれがエスカレートして深刻化しています。
カスタマーハラスメントの被害をうけた従業員等は、その対応に当たるために本来の業務が遂行できなかったり、余計な作業が増えたり、ひどい場合ではメンタルヘルスに影響を及ぼしてメンタル不調に陥ることもあるようです。
カスタマーハラスメントをする側の言動が多岐にわたるため、企業はその対応や対策の準備が取れていないことも多々ありますし、対応マニュアルを整備できていない企業もみられるようです。
厚生労働省は、カスタマーハラスメントに対する適切な対応のための環境整備を推進しています。また、2022年にはカスタマーハラスメント対策マニュアルを策定し、一定のガイドラインとして公表されております。
「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」等を作成しました!(リリース記事)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24067.html
カスタマーハラスメント対策マニュアル
https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000915233.pdf
カスタマーハラスメントは、相手が顧客や取引先の人間であることがら、利害関係により対応を苦慮しがちです。心からの真摯な対応も必要ですが、事前に対策を練っておき、不当で悪質な要求を行う人間に対しては、毅然とした態度で臨むことも必要なのではないでしょうか。
まずは事業主の方が、現場の声をヒアリングして、実態を把握することから始めてみてはいかがでしょうか。
当事務所では、各種ハラスメント対策などに関するご相談を承っておりますので、カスタマーハラスメントを含めた問題などについてご不明な点のある事業主の方はお気軽にお問い合わせくださいませ。